HSP本(書評)

【書評&要約まとめ】ちょっと敏感な人が気持ちよく生きる本│苑田順子・長沼睦雄

悩んでる人
悩んでる人
相手が何を考えているかわかりすぎてしまったり、人の期待に応えようとつい頑張りすぎてしまう・・・。この繊細さをもっと上手に使えるようになりたいな・・・

そんな悩みに『ちょっと敏感な人が気持ちよく生きる本』はお答えしています。

 

※HSPを知らない方は、こちらの記事を読んでいただくと本記事が読みやすくなるので、合わせて読んでみてください。

HSPとは? 「まわりの人が気にしないささいなことが気になる・・・」 「相手の気持ちもちょっとした違和感もすごく感じてしまう・・・」 ...

 

 

本書の内容

「敏感すぎる」って、どんなこと?

誰とも「無理のない」付き合い方をしてみませんか

「心配事」が消える“ちょっといいヒント”

大切にしたい「自分のペース」

「繊細さ」が生きる場はこんなにある

「敏感な人」だけに見えている世界

上記の内容から

本書を読むことで、自分の心をほんの少し軽くしたり、気持ちをラクにしたりする方法がわかり、HSPの埋もれていた可能性を見つけることができます。

 

・人付き合いで、しんどい思いを抱えている人

・人が多い場所に出かけると、疲れてしまう人

・ひとり時間を有効活用できるようになりたい人

こういった人に本書はおすすめです。

 

管理人タチ
管理人タチ
本書は難しい内容は一切ないので、ちょっとした意識の変化や気軽に行動を起こしたいと思うHSPの人にはとても有益な1冊になること間違いなしです!

 

それではいきましょう。

 

 

目次

『ちょっと敏感な人が気持ちよく生きる本』について

著者:苑田純子さん

 

・元予備校講師

・現在はHSP気質の原因や対処法についての研究を行っている

・自身もHSP

 

苑田さんは自身もHSPで悩んだ経験から研究を始め、広島大学との共同研究を行ったり、テレビ出演などを通してHSPの認知活動をしたりと、様々な活動をされています。

 

監修:長沼睦雄さん

長沼, 睦雄

Amazonより引用

・十勝むつみのクリニック院長

・日本では数少ないHSPの臨床医

・2000年よりHSPに注目し研究を開始

 

また長沼先生は20年以上の臨床経験から信頼と実績のある精神科医でありながら、HSPについても研究をされているので、本書以外にも様々なHSPに関する書籍を出版されています。

 

長沼先生の著書一覧はこちらから確認できます。

長沼 睦雄: 本 – Amazon.co.jpへ移動

 

本書の特徴

特徴は主に2つあります。

特徴①:敏感な自分や他人との付き合い方が学べる

特徴②:敏感な自分の活かし方が学べる

 

特徴①:敏感な自分や他人との付き合い方が学べる

 

前半の内容(第1章~第2章)では、敏感さから何かとストレスを溜めやすいHSPの人のための、自分自身を含めた人付き合いの方法について学ぶことができます。

 

【第1章の内容:人との無理のない付き合い方】

・心の距離のとり方

・共感力の使い方

・自分や人間関係に使えるテクニック(瞑想、観察モード法など)

【第2章の内容:心配事の消し方】

・「小さなことが気になる」の原因

・「ネガティブ思考」や「気づきすぎ」の止め方

・身体のケアで心を健康にする方法

 

上記のようなことについて学ぶことができ、自分とうまく付き合いながら、誰とでも心地よい距離感で人間関係を作っていくことができます。

 

特徴②:敏感な自分の活かし方が学べる

 

後半(第3章~第5章)は、敏感な自分の特性を活かす方法について学べます。

 

【第3章の内容:ひとり時間の活かし方】

・ひとり時間のメリットや使い方

・人とのつながり方

【第4章の内容:仕事での自分の居場所作り】

・職場での刺激を受けすぎない工夫の方法

・フリーでの仕事について

【第5章の内容:敏感な人が見える世界について】

・敏感な人だけが感じること

・電磁波との付き合い方

 

このように、HSPの人だからこそ活用できる知識がまとめられています。

特に「ひとり時間」の内容については、HSPの人には自分軸で生きるうえで知っておきたい情報がたくさん詰まっているので必見です。

 

『ちょっと敏感な人が気持ちよく生きる本』の学びポイント3選

 

学びポイント①:「幸せホルモン」を増やしていく

 

HSPの人は「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンを脳で増やすことが大切だと本書では言っています。

 

なぜなら、刺激を受けやすくストレスを溜めやすいHSPにとってセロトニンを増やすことは、気持ちの安定や集中力アップに効果が期待できるからです。

 

反対にセロトニンが不足してしまうと

・ささいなことにイライラする

・快楽に依存してしまう(お酒、ゲーム、ショッピングなど)

このようにさまざまな問題が起き、心身ともに悪影響を及ぼす可能性が出てきます。

 

では、どうすればセロトニンを作って「幸せホルモン」を増やすことができるのでしょうか?

 

本書では3つの方法を紹介しているので、参考にしてみてください。

 

【方法①:太陽の光を浴びる】

太陽の強い光を浴びるとセロトニンの分泌が促される。

朝起きたときに、カーテンを開けて太陽の光を浴びるのが有効。

【方法②:リズム運動をする】

セロトニン神経が活発化される。

一定のリズムで単調な動きを繰り返す運動が効果的。

(例)ウォーキング、自転車こぎ、スクワット、ヨガ、太極拳など

※運動が苦手な人は呼吸法、編み物、読経、ガムを噛むなどの同じような行動を繰り返す行動にも同様の効果が期待できる

【方法③:トリプトファン、ビタミンB6を多く含む食品を食べる】

セロトニンは脳だけなく腸でも作られる。

「トリプトファン」はセロトニンの材料。

「ビタミンB6」はトリプトファンがセロトニンへと成長するときに必要な栄養。

※トリプトファン、ビタミンB6を多く含む食品☟

 

また、セロトニンは上記3つに加えて、善玉菌の働きも必要なので、腸内細菌のバランスを整えることも重要と本書では言っています。

 

善玉菌を増やす食品については、HSP本である『敏感すぎる人のいつものしんどい疲れがすーっとラクになる本│長沼睦雄』で詳しく解説してくれているので、よければ読んでみてください。

過去に上記の本について記事も書いたので、そちらを読んでもらっても大丈夫です。
※「学びポイント②:疲労感から解放される食生活のヒント」の項目で、善玉菌を増やす食品について解説しています。

【書評&要約まとめ】敏感すぎる人のいつものしんどい疲れがすーっとラクになる本│長沼睦雄 そんな悩みに『敏感すぎる人のいつものしんどい疲れがすーっとラクになる本』はお答えしています。 ※HSPを知らない方...

 

管理人タチ
管理人タチ
「太陽の光を浴びる」が一番手軽で実行しやすいなと思いました。僕も毎朝、起きたらすぐにカーテンを開けて光を浴びるようにしています。
そのおかげで、心身ともに活動のスイッチが入ってメリハリのある毎日を過ごせています。

 

学びポイント②:人と気持ちよくつながる「3つの方法」

 

HSPの人は人間関係に強い不安があり、他者をなかなか受け入れられなくなる「人間アレルギー」持っている人が多いです。

 

ただ、社会生活を送るうえで人とのつながりは必要なものです。

 

そこで、「人間アレルギー」の傾向があるHSPの人に大切なのは、自分にとって本当に危険なものは排除して、自分を支えてくれるものは敵とみなさない仕組みであると本書では言っています。

 

具体的には人と気持ちよくつながる3つの方法を紹介しています。

この3つの方法を学ぶことで、人間アレルギーを解消し、人と気持ちよくつながることができるようになるので、参考にしてみましょう。

 

【方法①:なんでも少しずつが原則】

全員と仲良くしようとするのではなく、少しずつ関りを作って慣れていく。

(例)自分がすきなことで人間関係をいつもより深めてみる

   いいエネルギーを感じられる相手とできる人だけ会う など

※どうしても人とつながるのが難しい場合は本の作者とつながってみる。
→お気に入りの本が手元にあると自分の気持ちが整理され、その本たちが自分だけの「サポート軍団」になる。

【方法②:どんな自分も大切にする】

人とつながる前に、自分自身といい関係を築き直す。

自分で自分を大切にし始めると、自分との間に信頼関係ができあがる。

(ポイント)何度同じ失敗をしようが、どんなに人から嫌われようが、自分だけは自分の味方でいる。

【方法③:「誰かのため」でなくてもいい】

相手が求めていることに敏感に気づいて助けてあげたくなっても「相手には自分で解決できる力がある」と信じてみる。

どうしても手を貸したいときは「人のため」ではなく、「自分の経験や成長のため」と意識するようにする。

 

上記の3つを意識すれば、良いつながりを実感でき、自分や他者に対して本当に打ち解けた関係を築くことができるはずなので、少しずつ実践していきましょう。

 

管理人タチ
管理人タチ
僕もここ数か月は、プライベートに関しては、本当に関わりたい人だけ連絡をとり、会うようにしています。
人間関係は一気に狭くなったものの、関わりのある人とは深く良好な人間関係が築けているので、ストレスなく人とつながれている気がしています。

 

学びポイント③:こんなにある「ひとりでもできること」

 

HSPの人の中には、既存のレールを歩くのではなく、自分で道を切り拓いて働いている人がたくさんいると本書では言っています。

 

以下に本書の中で紹介されている例をいくつか紹介します。

 

【自分で道を切り拓いて働いている人】

・在宅でエステやマッサージの店を開業している人

・自宅の半分を改装してギャラリーとして貸し出す人

・データ入力の仕事を受注する人

・自身のブログやSNSから広告収入を得る人

・翻訳家、作家

・登山やカヤックなどなどのアウトドアツアーのガイド

・家庭菜園で自給自足をする人 など

 

このように、会社勤めだけでなくフリーでの仕事を通して生活をしているHSPの人の例が数多くあります。

 

ただここでは「会社勤めを辞めて、個人で仕事をした方がいい」ということを伝えたいわけではありません。

 

伝えたいポイントとしては、

「自分の人生の持ち時間で、何をしてどう暮らしていくか」

こういったところを改めて見直してみるのが、大切であると本書では言っています。

 

つまり、「決められたコース」に縛られる必要はないということです。

理由は、会社員だからと言って自分の会社がずっとあるという保証はないからです。

 

「そんなことを言われても、何が自分に向いている仕事かわかんないよ・・・」

 

そう思う人もいるはずです。

 

そんなとき本書では、HSPの人は1対1か、少人数相手でできる仕事が向いていると言っています。

以下の職種を提案してくれているので、参考にしてみましょう。

 

【1対1か、少人数相手の仕事】

・カウンセラー

・セラピスト

・英語講師

・ピアノ講師

・料理の先生 など

 

他にも上記のようなタイプの仕事はあるはずなので、自分に合った仕事を見つけて、HSPのあなただからこそできるきめ細やかなサービスを提供していきましょう。

 

そうすれば、きっと自分の人生がもっと有意義なものになっていくはずです。

 

管理人タチ
管理人タチ
僕も24歳(2021年3月現在)ですが、将来やりたい仕事が見つかったので新卒で入った会社を半年前に辞めて一旦学生に戻る決断をしました。
また、当ブログのような個人ブログも運営してるので、わりとレールから外れた人生を送っていると思っています。
ただ、いきなりフリーで独立するよりは、会社員として働きながら、副業で個人の仕事を増やすといったステップを踏むと安心感があるのかなと感じました。

 

『ちょっと敏感な人が気持ちよく生きる本』のまとめ

『ちょっと敏感な人が気持ちよく生きる本』のポイントについてここで、再度まとめておきます。

学びポイントまとめ

学びポイント①:「幸せホルモン」を増やしていく
「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンを増やすことで気持ちの安定や集中力アップに効果が期待できる

学びポイント②:人と気持ちよくつながる「3つの方法」
3つの方法を意識することで自分や他者に対して本当に打ち解けた関係を築くことができるようになる

学びポイント③:こんなにある「ひとりでもできること」
会社勤めだけでなくフリーでの仕事を通して生活をしているHSPの人の数多くいるため、「決められたコース」に縛られる必要はない

 

本書では他にも、ここでは紹介しきれなかった内容がたくさん説明されているので、気になった方はぜひ読んでみてください。

 

きっと繊細さがうまく使えるようになり心が軽くなるはずです!

 

今回は以上です。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

この記事を書いた人
タチ
タチ
精神保健福祉士。自身もHSP気質を持つ。 当サイトでは60冊以上のHSP本の紹介や、HSPに向けたお役立ち情報を発信しています。 繊細な人の「心身の健康」や「よりよい生活」に貢献できれば幸いです。