HSP本(書評)

【書評&要約まとめ】繊細な人の心が折れない働き方 │ 井上智介

悩んでる人
悩んでる人
頼みを断れなくてつい他人の仕事まで引き受けてたり、機嫌悪い上司の気分に振り回されることが多くて職場がしんどいな・・・ 
もっとうまく働けるようになりたい・・・

そんな悩みに『繊細な人の心が折れない働き方』はお答えしています。 

 

HSPを知らない方は、こちらの記事を読んでいただくと本記事が読みやすくなるので、あわせて読んでみてください。 

HSPとは? 「まわりの人が気にしないささいなことが気になる・・・」 「相手の気持ちもちょっとした違和感もすごく感じてしまう・・・」 ...

 

 

本書の内容

・職場がしんどいのはHSP気質だから 

・職場の人間関係がツライ 

・考え方しだいで、ぐっと心が軽くなる 

・テクニックでストレッサーを減らす 

・敏感スイッチをオフにする 

・あなたにはたくさんの強みがある 

・HSPさんのための職種別アドバイス 

上記の内容から 

本書を読むことで、仕事をしながらでも自分のHSP気質と付き合うコツをつかむことができるようになります。 

 

・職場での業務や人間関係にストレスを抱えている人 

・仕事終わりのリラックス方法などを知りたい人 

・HSP気質の自分らしさ活かして働けるようになりたい人 

こういった人に本書はおすすめです。 

 

管理人タチ
管理人タチ
HSPの人がよりよく働くための教科書のような1冊です! 
具体的な方法もイラストを交えながらわかりやすく解説してくれているので、非常に読みやすい内容になっています 

それではいきましょう。 

 

目次

繊細な人の心が折れない働き方』について 

著者:井上智介さん 

画像

 Twitterより引用 

・産業医、精神科医 

・島根大学医学部卒業 

・メンタルヘルスに関わる著書も出版されている 

 

また井上先生は、多くの人に「大ざっぱ(rough)」に、「笑って(laugh)」人生を楽しんでもらいたいという思いから「ラフドクター」と名乗り、ブログやSNS、講演会などで、心をラクにするコツや働く人への情報を発信をされています。 

井上先生のブログやSNSは以下に載せておくので気になった方はぜひチェックしてみてくださいね。 

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◎ブログはこちら 

 

本書の特徴 

本書の特徴は以下の3つです。 

特徴①:HSPの職場で抱えがちな悩みが理解できる 

特徴②:ストレスを減らすための心構えやテクニックが見つかる 

特徴③:HSP気質を活かして働く方法がわかる 

 

特徴①: HSPの職場で抱えがちな悩みが理解できる 

 

HSPの人は、職場のいろんな場面でしんどいなと感じることが多いと思います。 

そこで第1章〜第2章では、HSP気質からくる、そのしんどさや人間関係の具体的な悩みについて紹介しています。 

 

✔他人優先で自分を犠牲にしている 

✔まわりが気になりすぎて仕事に集中できない 

✔相手の不機嫌はあなたのせいではない 

✔相談するのは、いいことだと考える など 

 

第1章では「悩みの明確化」ができ、第2章では「悩みの解決策」を知ることができるので、自分の職場での問題に合わせた対処法が見つかるはずです。 

 

特徴②:ストレスを減らすための心構えやテクニックが見つかる 

 

第3章〜第5章では、日常的にストレスを減らすための心構えやテクニックについて、様々な種類を紹介しています。 

 

✔100点はとらくなくて。60点で合格 

✔どうしようもない問題もあると認めよう 

✔同時ではなく優先順位を決めてこなす 

✔雑音はイヤホンなどでシャットダウン など 

 

上記の方法は職場だけでなくプライベートでも使える方法ばかりなので、日常生活そのもののストレスが一気に減るはずです。 

 

特徴③: HSP気質を活かして働く方法がわかる 

 

残りの第6章〜第7章では、HSPの人だからこそ持っている強みを全部で7つ知ることができます。 

 

✔良心的でまじめに取り組む 

✔物事に対して鋭い洞察力を持っている 

✔身の回りのリスク管理能力が高い 

✔ささいなことにも気づくことができる など 

 

また、第7章では様々な職種別(事務・営業・企画・エンジニアなど)のアドバイスが掲載されているの、職種にあったHSP気質との付き合い方を学ぶことができます。 

 

繊細な人の心が折れない働き方』の学びポイント3 

 

学びポイント①:100点はとらくてなくていい、60点で合格 

 

HSPの人は「完璧主義」の考えを持ち、小さなミスも許せないと思う人が多いです。そしてミスしたときには、自分を責め続けストレスを抱えて込んでしまう傾向にあります。 

 

そしてここが結論ですが、上記の場合に当てはまるHSPの人は、 

「結果が60点でも、それでいい」 

このように考えることが大切と本書では言っています。 

 

理由は2つあります。 

理由①:完璧主義でいると、理想と現実のギャップを感じるから 

理由②:仮に100点を取れたとしても、「次も100点取らないと」プレッシャーになるから 

 

このように心に負担がかかってしまうのです。つまり、自分のハードルをもっと下げる必要があります。 

 

そこで、自分の合格ラインを60点に変えることが重要になってくるのです。 

この合格ラインは自分が納得できるラインのもので、もし100点を取れなくても「まあいいか」と自分を認めてあげることができるようになります。 

 

具体的な方法は、本書の内容を引用して紹介します。 

いつも3回だった書類の見直しを2回にする、時間が来たら切り上げるなど、できる範囲を決めましょう。その範囲でできたことを「いまの自分」と受け入れてください。できないことが4割あっても、それが心の余裕を生んで次のエネルギーになります。 

 

上記の通り、60点の考え方を持つと心が楽になることがわかります。 

なのでHSPの人は、完璧は無理でもできた今の自分を認めてあげることからはじめてみましょう。 

 

管理人タチ
管理人タチ
他人軸になるとより完璧主義が強くなると思うので、本書のように「自分は自分、それでいい」と今の自分を優しく受け止めてあげることが大切だなと思いました。 

 

学びポイント②:自分の悩みをリフレーミングをする 

 

HSPの人は、外部の刺激に敏感に反応し、悩みを抱えてしまいやすい傾向にあります。 

そしてそれが、ストレスを溜めてしまう原因になってしまいます。 

 

そこで、そのストレスに対処するために本書では「リフレーミング」という方法を紹介しています。 

リフレーミングとは、※ストレスコーピングの1つで、「悩みの枠組み(フレーム)を捉え直してつくり直す」といった方法です。 

※ストレスコーピングとは 

ストレスコーピングとは、ストレスに上手く対処する方法として、考えられた技法です。個人の認知の方法に働きかけることで感情などに変化をもたらし、ストレスに対処する力を向上させる認知行動療法的観点を持っています。 

マイナビエージェントより引用 

 

このリフレーミングを行うことで、考え方が変わりストレスを減らせることが期待できます。 

 

 3つの手順があるので、以下に紹介します。

手順①:悩みが生じる事実を取り出す 

たとえば「企画会議のプレゼンが苦手」なら、どんなときになにが起こるのかを考えます。すると、「プレゼンの際、うまく話せず言葉につまる」という具体的事実が見えてきます。 

手順②:なぜ、その行動が生じたか、悩みの背景を考える 

①の事実が起きる背景を考えます。「なぜ言葉につまるのか」を考えると、「周りの人は失敗しないので、自分も失敗できない」「自分の評価が気になる」「出席者の反応が怖い」などのプレッシャーが、悩みの枠組み(フレーム)だとわかります。 

③フレームを見直す

②の枠組みは正しいのか考えて見ましょう。失敗がゼロの人などいないので、「誰も失敗しない」というのはあなたの思い込みです。また、プレゼンはあなたの評価をするためのものではなく、内容が問われているはずです。大事なのは伝える中身です。 

 

上記の通り冷静に考えると、自分の思い込みが悩みの原因になってることがわかります。 

 

このようにリフレーミングは悩みを抜け出すための効果的な方法なので、仕事の悩みが尽きないHSPの人はぜひ試してみましょう。 

 

 

管理人タチ
管理人タチ
3つの手順は、紙に書いたりスマホのメモに打ったりすると客観的に自分を見られるので、もっと効果を発揮しそうだなって思いました! 

  

学びポイント③:人の気持がよくわかり、気配り上手 

 

HSPの人はつい仕事の悩みを抱えてしまいがちなものの、HSP気質だからこそのステキな強みもちゃんと持っています。 

実際の本書では、仕事で活かせるHSPの強みを全部で7つ紹介しています。 

ただ本記事では、その中の1つ「人の気持がよくわかり、気配り上手」をピックアップして紹介します。 

 

結論、HSPの人はもともと持っている気質から、人の気持がよくわかり、気配り上手です。 

具体的には、 

①自然と相手の気持ちになって考えられる 

②周りの人の状況をよく把握している 

こういったことが強みとして活かせると本書では言っています。 

 

上記2つの具体的な活かし方については本書の内容を引用して紹介します。 

①自然と相手の気持ちになって考えられる 

HSPさんは相手の感情を自分のことのように感じ、気持ちによりそうことができます。このため、HSPさんはとても聞き上手。話を聞いてもらった人はみな、「共感してもらえた」と、安心します。 (中略)
つねに人の気持を大切にするHSPさんと一緒にいると、嫌になることがありません。多くの人が居心地よく感じ、心がいやされるでしょう。

②周りの人の状況をよく把握している 

自分の仕事をしていても、HSPさんは五感はいつも周囲の状況を把握しています。このため困っている人がいると、HSPさんはすぐに気がつき、手をさしのべます。 
たとえば、同僚がプレゼンの資料をつくっているとします。いつも落ち着いている同僚なのに、その日はどこか焦っているようにHSPさんは感じとります。そこで、「あのファイルを探しているのかも」と察して同僚に声をかけ、場所を教えてあげます。 

 

どうでしょうか? 

おそらく、HSPさんは上記のことを自然とできてることが多いので、同じ職場の人からは「気の利く人」として評価されているはずです。 

 

また、今回本記事で紹介した強みも以外も、実際の本書にはステキな強みがたくさん紹介されています。 

「自信がないよ…」と思っているHSPの人は、ぜひ続きは実際の本書で読んで見てくださいね。 

 

管理人タチ
管理人タチ
強みは無意識にやってることがほとんどなので、気づかないことが多いですよね。 
だからこそ、自分の強みを自覚して自信をつけたいHSPの人には必読の内容だなと感じました! 

 

『繊細な人の心が折れない働き方』のまとめ 

繊細な人の心が折れない働き方』のポイントについてここで、再度まとめておきます 

学びポイントまとめ

学びポイント①:100点はとらくてなくていい、60点で合格 
もし仕事が完璧にできなくても「まあいいか」と自分に認めてあげることができるようになる 

学びポイント②:自分の悩みをリフレーミングをする 
3つの手順を行うことで、考え方が変わりストレスを減らせることが期待できる 

学びポイント③:人の気持がよくわかり、気配り上手 
「自然と相手の気持ちになって考えられる」や「周りの人の状況をよく把握している」といったことが自然とでき、職場の人からは「気の利く」と評価されている 

実際の本書には、ここでは紹介しきれなかったすばらしい内容が盛りだくさんなので、気になった方はぜひ読んでみてください。

 

きっとこれまで抱えていた悩みが解消し自分らしく働けるようになるはずです! 

 

今回は以上です。 

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。 

 

 

 

この記事を書いた人
タチ
タチ
精神保健福祉士。自身もHSP気質を持つ。 当サイトでは60冊以上のHSP本の紹介や、HSPに向けたお役立ち情報を発信しています。 繊細な人の「心身の健康」や「よりよい生活」に貢献できれば幸いです。