そんな悩みに『子どもの敏感さに困ったら読む本』はお答えしています。
※HSPを知らない方は、こちらの記事を読んでいただくと本記事が読みやすくなるので、合わせて読んでみてください。
敏感すぎ気質HSCの特性
困ったときの子育てアドバイス
敏感すぎて生きづらさを抱えてしまう子どもたち
こじらせないために親がすべきこと
その敏感さを「強み」にする
上記の内容から
本書を読むことで、敏感な子ども(※HSC)とどう向き合い、どう支え、どう育てればいいのかがわかり、敏感な子どもが生きやすくなる方法を知ることができます。
※HSCとは
Highly Sensitive Childと言い、HSPの子どものことを指します。
・自分の子どもがHSCであるのか知りたい人
・HSCについて理解を深めたい人
・HSCの子とどう接すればいいのか学びたい人
こういった人に本書はおすすめです。
それではいきましょう。
目次
『子どもの敏感さに困ったら読む本』について
著者:長沼睦雄さん
・十勝むつみのクリニック院長
・日本では数少ないHSPの臨床医
・2000年よりHSPに注目し研究を開始
また長沼先生は20年以上の臨床経験から信頼と実績のある精神科医でありながら、HSPについても研究をされているので、本書以外にも様々なHSPに関する書籍を出版されています。
長沼先生の著書一覧はこちらから確認できます。
本書の特徴
特徴は主に3つあります。
特徴①:HSCか知るための23のチェックリストが付いている
特徴②:HSCの特性が理解できる
特徴③:HSCの接し方や子育て方法が全てわかる
特徴①:HSCか知るための23のチェックリストが付いている
「自分の子どもは確かに繊細で敏感な気がするけど、本当にHSCなのかな?」
そう思う人のために本書の序盤では
「HSCかどうか知るための、23のチェックリスト」
というものが付いており、23個の質問に対しあなたが接するお子さんのことについて、当てはまる場合は「はい」か当てはまらない場合は「いいえ」で答えていきます。
【HSCかどうか知るための、23のチェックリスト】
①すぐにびっくりする
②服の布地がチクチクしたり、靴下の縫目や服のラベルが肌に当たったりするのを嫌がる
③驚かされるのが苦手である
(中略)
㉓物事を深く考える
※実際の本書では全ての質問を確認することができます。
13個以上に「はい」なら、あなたのお子さんはHSCの可能性が高いです。
しかし、「はい」が1つや2つでも、その度合いが極端に高ければ、HSCの可能性は十分にあります。
ただあくまで、このテストはお子さんの敏感さを知るためのヒントでしかありません。その結果がお子さんの性質全てを表すわけではないので、あまり受け止めすぎないようにしましょう。
特徴②:HSCの特性が理解できる
本書の第1章では、HSCの特性について知ることができます。
基本的にはHSPとは同じではありますが、本書ではHSCならではの視点で説明されている項目もあるので、HSCの理解はしっかり深まります。
・よく泣く赤ちゃんんはHSC?
・テスト何項目当てはまるかよりも、どんな特性を持っているかを知ることが大事
・HSCの4大特性
・HSCには、障がいのない子もいる、障害を抱えた子もいる など
上記は一部抜粋しただけすが、本書では全部で14個項目からHSCの特性について学べます。
なので、読み終えたときにはもれなくHSCとはどういった子どもなのかについて理解できているはずです。
特徴③:HSCの接し方や子育て方法が全てわかる
残りの第2章から第5章までは、親としてのHSCの接し方や子育て方法を学ぶ実践的な内容となっています。
第2章 困ったときの子育てアドバイス
→HSCの子どもならではの困りごとに対し14の子育てアドバイスがもらえる
第3章 敏感すぎて生きづらさを抱えてしまう子どもたち
→HSCの特性から起こる問題やリスクを17項目から把握できる
第4章 こじらせないために親がすべきこと
→親としてHSCの子どもとの接し方や心構えが13項目から学べる
第5章 その敏感さを「強み」にする
→14項目からHSCの子どもの強みを理解しその伸ばし方がわかる
特に「第2章 困ったときの子育てアドバイス」は子どもの時期によって困りごとは変化するはずなので、1回読んだら終わりではなく、状況に合わせて活用すると有効かもしれません。
『子どもの敏感さに困ったら読む本』の学びポイント3選
学びポイント①:感性を伸ばすためにはどんな習いごとがいいか
「敏感な子にはどんな習い事や部活が向いてるんだろう?」
そう疑問に思う親御さんもいらっしゃると思います。
本書では、あくまでも自主性を尊重することが大切であると言っています。
つまり、お子さん本人が自発的な意思で「やりたい」と言うものをやらせてあげるのがいいということです。
「ピアノをやってみたい」
「吹奏楽部に入りたい」
「創作ゲームをしたい」
「読書をしたい」
このように、お子さん本人から言い始めたことを応援してあげることが重要であるので、能力を見限ることなく、1つでもいいのでやりたいことを優先させてあげましょう。
そうすれば、敏感さを活かした新しい才能を発見する機会にもなるかもしれません。
ただ反対に、
「苦手を克服してもらいたい」
「成績を伸ばしてもらいたい」
「親と同じ道へ進んでもらいたい」
このように、親の思惑でやらせようとするのは、敏感な子は刺激に圧倒され気を使いすぎて疲れてしまうので気をつけましょう。
学びポイント②:育つ環境が何よりも大事
HSCの子どもには
①敏感さを活かして生き生きと生活する子ども
②些細なことが気になってすぐに神経が高ぶり、ストレスが多く、それが引き金となって心身のバランスを崩しやすくなる子ども
この2種類に分かれます。
この違いには、周囲がどう受け止めるか環境次第で変わると本書では言っています。
つまり、育つ環境がとても大事であるということです。
特徴は以下の通りです。
【①生き生きした子ども】
理解され、愛され、肯定され、穏やかな環境で育っているため、ストレスは抑えられ、自律神経のバランスも保たれ、病的な症状が引き起こされにくい。
【②心身不安定な子ども】
育った環境がストレスフルであるため、心にかかる負担がキャパシティを超え、ストレス性の病気や症状が出てしまいやすい。
特に②に関しては、家庭での虐待であったり、学校時代にいじめにあい不登校や引きこもりになったりと様々な環境要因からトラウマになってしまいます。
上記からわかるように、同じ敏感な子どもでも「生き生きした子ども」か「心身不安定な子ども」になるのかは、生育環境がかなり影響してくるので、親としてできる限りの環境を整えてあげる支援はしてあげるようにしましょう。
学びポイント③:子どもを信じる(HSCを育てるための13か条)
大前提となる考え方ですが本書では、
子どもを信じてあげることが大切であると言っています。
なぜなら、親があまりに心配しすぎてしまうとその感情をHSCの子どもは敏感に感じとり、悩ませたり悲しませたりしてしまうのは自分が原因だと思ってしまうからです。
そこで、そう思わせないためにも、基本的には温かい気持ちで見守るのが重要ですが、本書では、「HSCを育てるための13か条」として、具体的な方法が載せられているので参考にしてみてください。
【HSCを育てるための13か条】
①嫌なことは嫌と言える関係を作り、本音を出させる
②感じ方、考え方、気持ちを尊重し、価値観や期待を押し付けない
③親の不安や恐れを伝染させない、不機嫌の責任を負わせない
④子どもの人格を否定しない、性格を決めつけない
⑤条件をつけて愛さない、褒めない、コントロールしない
⑥他の子や兄弟姉妹と比較しないで個性を尊重する
⑦敏感さのよいところやメリットを伝える
⑧𠮟る前にルールを作り、破ったときにはまず理由をきく
⑨マイナス感情もあってもいいし、大切な感情だと教える
⑩過保護、過干渉にならないように気をつける
⑪親とふたりだけの関係に依存させないで、いろいろな人と付き合う
⑫子どもの問題に困ったときは、自分の育ち方を振り返り、親との関係を見直す
⑬子どもの解離症状や感情の抑圧が起きてないか、その目で見る
上記のようなことを意識して、適度な「つかず離れず」の関係になれるようにHSCのお子さんと接していきましょう。
『子どもの敏感さに困ったら読む本』のまとめ
『子どもの敏感さに困ったら読む本』のポイントについてここで、再度まとめておきます。
学びポイント①:感性を伸ばすためにはどんな習いごとがいいか
→子どもの意思を尊重して能力を見限ることなく、1つでもいいのでやりたいことを優先させてあげる
学びポイント②:育つ環境が何よりも大事
→同じ敏感な子どもでも、生育環境次第で「生き生きした子」か「心身不安定な子」に分かれる
学びポイント③:子どもを信じる(HSCを育てるための13か条)
→「HSCを育てるための13か条」を意識して適度な「つかず離れず」の関係になれるようにHSCのお子さんと接していく
本書では他にも、ここでは紹介しきれなかった内容がたくさん説明されているので、気になった方はぜひ読んでみてください。
きっと明日からお子さんとの関り方が劇的に変化して、楽しい子育てライフが始まるはずです!
今回は以上です。
ここまで読んでいただきありがとうございました。