HSP本(書評)

【書評&要約まとめ】雨でも晴れでも「繊細さん」│武田友紀

悩んでる人
悩んでる人
繊細に生きる毎日にちょっと疲れちゃった・・・。
ほっとできるような気持ちになりたいな。 

そんな悩みに『雨でも晴れでも「繊細さん」』はお答えしています。

 

※HSPを知らない方は、こちらの記事を読んでいただくと本記事が読みやすくなるので、合わせて読んでみてください。

HSPとは? 「まわりの人が気にしないささいなことが気になる・・・」 「相手の気持ちもちょっとした違和感もすごく感じてしまう・・・」 ...

 

 

本書の内容

・繊細な感性で、心と体を感じる

・心の声に耳を澄ませ、幸せの流れを作る

・より深く自分とつながり、人や社会に出会う

・変化のあとに、新しい未来がみえてくる

上記の内容から

本書を読むことで、繊細な感性のまま自分の本音を大切にできるようになります。

 

・忙しい毎日に疲れが溜まっている人

・繊細な感性と一緒に生きていきたい人

・ほっとくつろげる話を聞きたい人

こういった人に本書はおすすめです。

 

 

管理人タチ
管理人タチ
本書は「繊細さん」という言葉の生みの親である武田友紀さんの初のエッセイ本です。
忘れかけてた自分の気持ちを思い出したい人にはぜひ読んでほしい心温まる1冊になっています!

 

それではいきましょう。

 

目次

『雨でも晴れでも「繊細さん」』について

著者:武田友紀さん

武田友紀@「繊細さん」の本 著者 (@sensainomori) | Twitter

Twitterより引用

・日本でも数少ないHSP専門カウンセラー

・これまで600名以上の「繊細さん」とのカウンセリング実績あり

・武田さん自身もHSP当事者

 

また、著者の武田さんは「繊細さん(HSP)の専門家」として、さまざまなメディアにも出演されています。

【メディア出演例】

・世界一受けたい授業(日本テレビ)

・AmebaTV

・日経WOMAN

・週間朝日 など

 

まさに「繊細さん(HSP)」の概念を日本で認知させたとてもすごい方です。

 

本書の特徴

特徴は主に2つあります。

特徴①:繊細なまま本心で生きる考え方がわかる

特徴②:本心のまま社会で生きる考え方がわかる

 

特徴①:繊細なまま本心で生きる考え方がわかる

 

前半の第1章~第2章では、繊細なまま幸せを感じる考え方を学ぶことができます。

 

・幸せを感じるには「自分」と「世界」の両方が大切

・フキの煮物で人間に戻る

・感性を育てる(1)野生の勘。動物としての体感覚に耳を澄ませる

・感性を育てる(2)小さなささやき声を見守る など

 

このような内容から、繊細さんにしかない感性を磨いていくことができます。

 

特徴②:本心のまま社会で生きる考え方がわかる

 

後半の第3章~第4章では、磨かれた感性を社会の中で活かす考え方学ぶことができます。

 

・色気と秘密の匂い。真面目という防御を解いて

・なんにもないけど、いい一日

・幸せを仕事にして、幸せに暮らしていよう

・人生の主導権を取り戻す など

 

このような内容から、繊細な自分のまま気持ちよく社会生活を送れるようになります。

 

『雨でも晴れでも「繊細さん」』の学びポイント3選

 

学びポイント①:空白の時間が必要だった

 

繊細さんは感じる力が強い分、日頃のインプットがたくさんあります。

ただ、インプットの量が多いと

「あれ、なんだか全然落ち着かない。何がしたいんだろう?」

そういう気持ちになってしまうかもしれません。

自身も繊細さんである著者の武田さんは上記のような状態になったことがあるそうです。

 

そんなときは、とりとめなく考える時間が必要であると本書では言っています。

なぜ必要なのかと言うと、その時間が、思考を鎮(しず)め、本音とつながって生きることができるようになるからです。

 

具体的には、「体にゆだねて頭を整理する時間」を作るといいそうです。

本書では

・手芸

・散歩

・ランニング

こういった体を動かす時間がいいと言っています。

実際に本書の中では、村上春樹さんのエッセイ『走ることについて語るときに僕の語ること』を引用して例に挙げています。

1人きりになりたいという思いは、常に変わらず僕の中に存在した。だから一日に一時間ばかり走り、そこに自分だけの沈黙の時間を確保することは、僕の精神衛生にとって重要な意味を持つ作業になった。(後略)

上記のような沈黙の時間が、働く時間や子育ての時間といったように、生きる上で必要な時間であるということがわかります。

 

インプットの量が多く過度な刺激を受けてしまっている繊細さんは、まずは沈黙や空白の時間を確保してみてください。

そうすれば、本来の自分を取り戻すようにして生きられるようになるはずです。

 

管理人タチ
管理人タチ
僕自身も空白の時間はあまり作れていないような気がしました。
ただ、空白の時間にこそ「自分らしく生きるヒント」があることを知ったので、必要な時間としてこれからは作っていきたいと思います。

 

学びポイント②:憧れて進む。未来は先行く人がみせてくれる

 

誰かの姿をみて「いいなぁ」とか「あんな人になりたい」のような憧れの気持ちを持ったことはありますか?

おそらく多くの人が、これまでの人生で出会った誰かに対してそういう気持ちを抱いたことがあるかと思います。

※著者の武田さんは、オリエンタルラジオのYouTube「オリラジチャンネル」での2人の考え方の軌跡に憧れを持ったそうです。

 

本書では、その憧れの気持ちが生きる上でとても大切であると言っています。

なぜなら、憧れは幸せな方向へ進むためのコンパスになるからです。

 

幸せになるためには、

①痛みを治癒する時期

②ゼロ地点

③愛や喜びを探究する時期

この3つの時期があります。

その中の「③愛や喜びを探究する時期」で「憧れ」が効くと本書では言っています。

理由としては、「③愛や喜びを探究する時期」の前の「②ゼロ地点」では多くの人が

「これから具体的に自分は何をしたいんだろう?」

こういった方向感覚を失ってしまうからです。

 

そんなときに「憧れ」という気持ちがあると、自分にとっての幸せは一体どこにあるのかを見つけてくれます。

そしてそれが「どう生きたいか」や「やりたいこと」を見つけるきっかけになるのです。

 

なので、今自分がどういう生き方をしたいのかわからない人はまず、自分の中の「憧れる人」を見つけていきましょう。

そうすれば幸せの方向やわかりやりたいことが見つかるかもしれません。

 

管理人タチ
管理人タチ
「幸せになる方法」や「やりたいことの見つけ方」に関しては武田さんが過去の著書で、詳しく解説してくれています。
気になった方はそちらもぜひ読んでみてください。
僕も過去に書評記事を書いているので、良ければ合わせてどうぞ。

◎「幸せになる方法」⇒『「繊細さん」の幸せリスト』

【書評&要約まとめ】「繊細さん」の幸せリスト|武田友紀 そんな悩みに『「繊細さん」の幸せリスト』はお答えしています。 ※「繊細さん」とはHSPのことです。HSPを知らない...

◎「やりたいことの見つけ方」⇒『繊細さんが「自分のまま」で生きる本』

【書評&要約まとめ】繊細さんが「自分のまま」で生きる本|武田友紀 そんな悩みに『繊細さんが「自分のまま」で生きる本』はお答えしています。 ※「繊細さん」とはHSPのことです。HSP...

 

学びポイント③:本音の見分け方

 

繊細さんは、世間の声やまわりのニーズを察知しやすいぶん、自分の本音が見えにくくなる傾向があります。

ただ、幸せな方向へ向かうには自分の本音を見分けることが大切であると本書では言っています。

 

そこで本書では、「3つの本音の見分け方」を紹介しているので、参考にしてみてください。

 

【本音の見分け方①:言葉を手がかりに読み解く】

「こうしたい」と思っているのか「こうしなきゃ」と思っているのかを考える。

「こうしたい」は心の声であり本音の可能性

「こうしなきゃ」は頭の声であり本当はしたくないこと

【本音の見分け方②:体感覚で見分ける】

口では「こうしたい」と言っても本心ではない場合もある。

(例:資格の勉強をしたいけど、なかなか手が伸びない)

その場合は、体の状態を感じてみると本音がわかる。

◎本音の場合

・受け止めたときに安心する

・ふわっと心が軽くなる

◎本音とのズレがある場合

・義務感がる

・切迫感がある

・消耗する感じがある など

【本音の見分け方③:自分と対話する】

手順1、おなかのあたりにぐ~っと意識を集中して、幼い頃の自分をイメージする

手順2、イメージした幼い自分に、迷っていることを聞いてみる

※ポイントはYES・NOの答えやすい形で質問をする

(例:勉強したい?)

⇒心の中の反応が分かるようになる

 

このような3つを意識して自分の本音を見つけていきましょう。

そうすれば、自分を大切にする感覚がつかめてきて、本心が見えてくるはずです。

 

管理人タチ
管理人タチ
「体感覚で見分ける」は特に参考になりました。
やっぱり体は正直に反応するので、そういった観点から本音を見つけるのはとてもいい方法だと思います。

『雨でも晴れでも「繊細さん」』のまとめ

『雨でも晴れでも「繊細さん」』のポイントについてここで、再度まとめておきます。

学びポイントまとめ

学びポイント①:空白の時間が必要だった
空白の時間は思考を鎮(しず)め、本音とつながれるようになる

学びポイント②:憧れて進む。未来は先行く人がみせてくれる
憧れは幸せな方向へ進むためのコンパスになる

学びポイント③:本音の見分け方
「3つの本音の見分け方」を意識することで、幸せな方向へ向かうことができるようになる

実際の本書には、ここでは紹介しきれなかったすばらしい内容が盛りだくさんなので、気になった方はぜひ読んでみてください。

 

きっと優しい気持ちになって明日から元気に生活が送れるはずです!

 

今回は以上です。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

 

この記事を書いた人
タチ
タチ
精神保健福祉士。自身もHSP気質を持つ。 当サイトでは60冊以上のHSP本の紹介や、HSPに向けたお役立ち情報を発信しています。 繊細な人の「心身の健康」や「よりよい生活」に貢献できれば幸いです。