HSP本(書評)

【書評&要約まとめ】その生きづらさ、「かくれ繊細さん」かもしれません|時田ひさ子

悩んでる人
悩んでる人
活動的で好奇心旺盛だけど、傷付きやすいし繊細な性格な気がするんだよなぁ。最近、繊細さんとかHSPっていう言葉をよく耳にするけど、自分ももしかしたらそれに当てはまったりするかな?

そんな悩みに『その生きづらさ、「かくれ繊細さん」かもしれません』はお答えしています。

 

※HSPを知らない方は、以下の記事を読んでいただくと本記事が読みやすくなるので、合わせて読んでみてください。

HSPとは? 「まわりの人が気にしないささいなことが気になる・・・」 「相手の気持ちもちょっとした違和感もすごく感じてしまう・・・」 ...

 

 

本書の内容

その生きづらさ、「かくれ繊細さん」かもしれません

「かくれ繊細さん」が秘めている才能

「かくれ繊細さん」が自己肯定感を高め、幸せになる方法

「かくれ繊細さん」とお仕事とお金

「かくれ繊細さん」と人間関係

史上最高の幸せを手にした「かくれ繊細さん」たち

上記の内容から

本書を読むことで「かくれ繊細さん(=※HSS型HSP)」について理解し、その生きづらさを克服する方法を知ることができます。

※HSS型HSPについては、本記事の特徴①のところで説明します。

 

「かくれ繊細さん(=HSS型HSP)」について知りたい人

「かくれ繊細さん」として元気に生活する方法を知りたい人

「かくれ繊細さん」ならではの悩みを解消したい人

こういった人に本書はおすすめです。

 

管理人タチ
管理人タチ
僕自身はかくれ繊細さんではない気がしますが、「自分はかくれ繊細さんだな」と思う人であれば、これまでの頭や心の中のモヤモヤが一気に解消してスッキリすること間違いなしです!

それではいきましょう。

 

目次

『その生きづらさ、「かくれ繊細さん」かもしれません』について

著書:時田ひさ子さん

HSP/HSS LABOより引用

・HSS型HSP専門心理カウンセラー

・これまでHSS型HSPに特化したカウンセリングをのべ5000人にした実績あり

・自身もHSS型HSP

 

また、著者の時田さんは日本で初めてHSS型HSPに特化した心理カウンセラーであり、個人カウンセリングやメルマガ配信、講座開講など多岐にわたった活動を行っています。

※時田ひさ子さんの詳しい活動内容は以下のリンクから確認できます。

⇒HSP/HSS LABOへ移動

 

本書の特徴

特徴は主に2つあります。

特徴①:HSS型HSPに特化した内容になっている

特徴②:「かくれ繊細さん」としての生き方が網羅的に学べる

 

特徴①:HSS型HSPに特化した内容になっている

本書の最大の特徴と言ってもいいのが、※HSS型HSPのみに限定した内容になっていることです。※HSS(High Sensation Seeking ハイ・センセーション・シーキング)

HSS型HSPのことを本書では「かくれ繊細さん」と言っていますが、これは簡単に言うと「活発で繊細な人」のことを言います。

具体的には以下の2つの特性を持っていると言われています。

【HSS型HSP 2つの特性】

1.常に外部の情報を取り込んで、その情報を脳内で突き合わせて検討、選択する機能を持ち合わせており、感受性豊かで繊細で傷つきやすく、他人に自然と共感してしまう特性を持つHSPの特性

2.外向的で新しい情報を求めてしまう特性

上記のようには一見すると相反しそうなこの2つの特性を同時に持ち合わせているとHSS型HSPの可能性が高いです。

 

なので、「いろんな情報や刺激が欲しくてたくさん行動するのに、繊細なためすぐ傷ついて疲れてしまう」という、どうしてもそのギャップに生きづらさを感じてしまう傾向があります。

こんな感じでHSS型HSPについて簡単に説明をしましたが、本書を読むとさらに様々な視点から広く深く学ぶことができます。

 

特徴②:「かくれ繊細さん」としての生き方が網羅的に学べる

本書では「かくれ繊細さん(=HSS型HSP)」について詳しく知ることはもちろんできますが、それだけでなくかくれ繊細さんとしての生き方についても知ることができます。

【かくれ繊細さんとしての生き方】

・仕事は4年で飽きることを前提に組み立てる

・人間関係を維持するためには「ひとり言」を使う

・結婚相手が繊細さんかどうかで覚悟するポイントが変わる など

これは例としてほんの一部紹介しただけですが、仕事や人間関係から結婚のようなプライベートな内容まで、幅広い場面での生き方について学ぶことができます。

むしろ本書では上記のように生き方について書かれている割合の方が多いので、かくれ繊細さんであればすぐに実践したくなるような内容ばかりです。

 

また、本書の後半には著者がHSS型HSP専門心理カウンセラーとしてサポートした「幸せを手にしたかくれ繊細さん」たちが4人の簡単なストーリーで紹介されています。

【幸せを手にしたかくれ繊細さん】

1.5年前信頼していた人に裏切られ、うつになったHさんが自分責めて働きだすまで

2.仕事のプレッシャーに押し潰されて生きるのが辛かったBさんが、責任を手放し生きやすくなるまで

3.「私でも幸せを感じられるようになりますか?」必死だったCさんが、「苦労しなきゃ幸せになれない」という幻想を手放すまで

4.元気じゃない自分はダメだと否定していたEさんが、全部を受け入れるようになるまで

このように上記4人の成功体験から本書の内容により説得力があることを実感できます。

 

『その生きづらさ、「かくれ繊細さん」かもしれません』の学びポイント3選

学びポイント①:かくれ繊細さんはお金の不安が常にある

 

「お金、大丈夫かな。なくならないかな・・・」

かくれ繊細さんは決して貧乏でもなくても、常にお金にひやひや、ドキドキしています。

なぜなら、感じる力や深く考える力が強いため不安を抱えやすいからです。

つまり、お金が全然ない最悪の状態などを想像してメンタルが安定しなくてなってしまうのです。

そこから発展して、お金がないと認識するだけで自分への信頼感や安心感もなくなり自己肯定感を下げてしまう状態になりさらに悪い方向へ向かってしまいます。

 

ではどうれすれば「お金がなくなってしまうのではないかという不安」を解消できるのでしょうか?

本書では

ある程度使っても大丈夫と思える以上の稼ぎを得ることが重要

と言っています。

 

ただこれだとざっくりしていますし、「ある程度使っても大丈夫と思える以上の稼ぎ」は人それぞれ生活環境などで変わってくると思います。

具体的な金額ではないですが、「こういった条件で働けるとお金の不安を解消し自己肯定感を上げることができる」というのを本書の内容からまとめたので参考にしてみてください。

【お金の不安を解消し自己肯定感を上げる働き方】

本業(会社員)+副業(個人事業主)の二足の草鞋スタイルで働く

→会社員としての固定収入が一定額あるため安心感が得られる

→個人事業主としてかくれ繊細さんの好奇心旺盛なところを自由に生かしながら稼ぐことができるため自己肯定感が上がる

 

管理人タチ
管理人タチ
「本業に加えて副業って大変そう・・・」と思うかもしれないですが、かくれ繊細さんの娯楽の中には「学ぶ」「情報収集」みたいなこともあるので、勉強の延長線上で副業(学んだことをSNSやブログで発信するみたいなこと)を始めると趣味感覚で楽しみながらできそうですね。

学びポイント②:「かくれ繊細さんマウンター」の存在

 

人間関係の中には「かくれ繊細さんマウンター」というマウント(自分が相手より優位に立っているとアピールする)をとってくる厄介な人が存在します。

「かくれ繊細さんマウンター」とは以下のような人のことです。

いい人そうに見えて実は腹黒い感じの人ですよね・・・。

なぜ「かくれ繊細さんマウンター」はこのようなマウンティングをかくれ繊細さんに対してしてしまうのでしょうか?

かくれ繊細さんは優しくて他人を批判しないということが自然にでき、周囲からとても感じの良い人と思われています。

つまり、良好な人間関係を構築するのがとても上手で人望もあり常に慕われている存在です。

 

しかし、そういった人(かくれ繊細さん)のことをかくれ繊細さんマウンターは良くは思いません。

理由は、「かくれ繊細さんマウンター」は自分が上に立つことや、人を支配することが目的にあるため、かくれ繊細さんのような自然と人から支持される存在は目障りに感じるからです。

結果、かくれ繊細さんをターゲットにしてマウンティング攻撃をしてくるのです。

 

では、こういったかくれ繊細さんマウンターから逃れるにはどうしたらいいでしょうか?

本書では、最も有効な方法を1つ紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

方法はとてもシンプルなのですぐに実践できるはずです。

【かくれ繊細さんマウンターへの対策】

対策:いじめ甲斐のない人になる

ポイント:ポーカーフェイスになる(反応を薄くする)

マウンティングされても薄く反応し、いじめ甲斐のないかくれ繊細さんになることで相手にされなくなる

 

管理人タチ
管理人タチ
マウンティングしたことに反応すればするほど、嬉しくなってかくれ繊細さんマウンターは勢いを増してしまうので、「マウンティングし甲斐のないかくれ繊細さん」になってターゲットから外れることが重要ですね。

学びポイント③:恋愛で本音を言う練習をする

 

人に本音を伝えるのが苦手なかくれ繊細さんは、恋愛の中で「本当はどうしたいのか」を伝えるのが有効と本書では言っています。

 

なぜなら、恋人であれば親密な関係になりたい気持ちがあるので、自分の本音を伝える絶好のチャンスになるからです。

なので、親密で仲の良い恋人なるためには「自分をわかってもらう」必要があります。

 

しかし、かくれ繊細さんには「好奇心旺盛」な特性を持っているので「少し変わってるじゃないか?」と自分のことを思い、本当の自分を伝えるには勇気がいります。

 

例えば、以下に恋人へ自分の本音を伝えにくいと当てはまるものはあるでしょうか?

趣味(アニメやアイドルのオタク、ギャンブル好きなど)

お金(借金、給与金額、資産所用、無駄遣い、副業など)

恋愛(経験人数、友人との過去の関係、元カレ、浮気、セフレなど)

肉体関係(したくない、演技しているなど)

全てを言う必要はないかもしれませんが、上記の中で言いにくいことはあるはずです。

ただ、本心を伝えた先には、恋人との良好な関係につながると思って、少しずつ伝える練習していきましょう。

 

そして、恋人に本心を伝えることができるようになれば、職場の人や友人といった別の人間関係でも発展させていけるようになるはずなので、さらに自分の生きやすさにもつながっていくはずです。

 

管理人タチ
管理人タチ
僕自身は「恋人こそ嫌われたくない」という思いが強いので、自分のこだわりや本音を言うのはハードルが高く感じますが、自分から逃げずにまずは一つでも言えるように実践していきたいなと思いました。

 

『その生きづらさ、「かくれ繊細さん」かもしれません』のまとめ

『その生きづらさ、「かくれ繊細さん」かもしれません』のポイントについてここで、再度まとめておきます。

学びポイントまとめ

学びポイント①:かくれ繊細さんはお金の不安が常にある

→ある程度使っても大丈夫と思える以上の稼ぎを得て不安を解消する

※本業(会社員)+副業(個人事業主)の二足の草鞋スタイルがおすすめ

学びポイント②:「かくれ繊細さんマウンター」の存在

→マウンティングされても薄く反応することで、いじめ甲斐のないかくれ繊細さんになりターゲットから外れる

学びポイント③:恋愛で本音を言う練習をする

→かくれ繊細さんは本音を伝えるのが苦手だが、恋人であれば親密な関係になりたい気持ちがあるため、自分の本音を伝える絶好のチャンスになる

 

本書では他にも、ここでは紹介しきれなかった内容がたくさん説明されているので、気になった方はぜひ読んでみてください。

 

きっとこれまでかくれ繊細さんとして抱えていた悩みがスッキリなくなって生きやすさが爆上がりするはずです!

 

今回は以上です。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

 

この記事を書いた人
タチ
タチ
精神保健福祉士。自身もHSP気質を持つ。 当サイトでは60冊以上のHSP本の紹介や、HSPに向けたお役立ち情報を発信しています。 繊細な人の「心身の健康」や「よりよい生活」に貢献できれば幸いです。