そんな悩みに『敏感っ子を育てるママの不安がなくなる本』はお答えしています。
※HSPを知らない方は、こちらの記事を読んでいただくと本記事が理解しやすくなるので、合わせて読んでみてください。
・「敏感っ子(HSC)」を理解しよう
・敏感っ子がのびのびと育つ関わり方9のポイント
・敏感っ子が主体的な子どもに育つ接し方
・敏感っ子の子育てがラクになるお母さんのセルフケア
上記の内容から
本書を読むことで、子どもの敏感さについて理解を深め、よりよい子育ての方法を身につけることができます。
・敏感な気質をもつお子さんに不安を感じている人
・敏感な子のよりよい関わり方について知りたい人
・敏感さをポジティブにとらえられるようになりたい人
こういった人に本書はおすすめです。
それではいきましょう。
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目次
『敏感っ子を育てるママの不安がなくなる本』について
著者:長岡真意子さん
・「ユア子育てスタジオ」代表
・子育てコンサルタント&ライター
・講師として700人以上の子どもの育ちを20年間指導している
長岡さんは上記の実績だけでなく、自身も5人のHSCの子育てをしたご経験があります。
ウェブサイトには子育て情報がたくさん発信されているので、気になった方はぜひチェックしてみてくださいね。
本書の特徴
特徴は主に3つあります。
特徴①:敏感っ子について理解が深まる
特徴②:敏感っ子との関わり方や育て方を学ぶことができる
特徴③:子育てをする母親のセルフケアを身につけることができる
特徴①:敏感っ子について理解が深まる
第1章では敏感っ子について、つまり「HSC」を学ぶことができる内容になっています。
※ちなみにHSC(=Highly Sensitive Child)とは、「HSP気質を持つの子ども」のことです。
✓「敏感っ子(HSC)」かどうかがわかるセルフチェックリスト
✓「敏感っ子」には四つの特徴がある
✓「過度激動」という性質についても知っておこう
✓「敏感さ」はその子を成長させてくれる「ギフト」など
上記の内容から、HSCの特徴や性質について理解が深めることができます。
特徴②:敏感っ子との関わり方や育て方を学ぶことができる
第3章と第4章がメインの内容で、敏感っ子との実際の関わり方や育て方について学ぶことできます。
✓他とは違う子の親になるなら、他とは違う親になる覚悟が必要
✓子どもの「できていないこと」ばかり見るのはやめよう
✓「褒める」より「認める」「喜ぶ」「感動する」「励ます」「感謝する」
✓「指示・命令形」より「質問形」の言い方をする など
このように、かなり具体的で実践的な内容です。
そのため、すぐに日常の子育ての中で活かすことができるようになっています。
特徴③:子育てをする母親のセルフケアを身につけることができる
敏感っ子の子育てには、日々ストレスを感じるお母さんやお父さんも多いはずです。
そこで最後の第4章では、子育てがラクになる母親のためのセルフケア法が紹介されています。
✓「ボディスキャン」で身体をゆるめると心の緊張も解ける
✓イライラしたら行動を起こす前に「一呼吸」入れる工夫をする
✓周りの大多数と比べることをやめ、目の前の子どもと付き合おう など
上記のように、母親自身を癒すための様々な方法があります。
このことから、日々忙しい子育ての中に心の余裕を作ることができるヒントが見つかるはずです。
『敏感っ子を育てるママの不安がなくなる本』の学びポイント3選
学びポイント①:HSCと発達障害の違い
HSCと発達障害の特徴には「感覚過敏」といった共通点があります。
このことから、子どもの言動を観察するとどちらにも当てはまるように見られがちです。
しかし、HSCと発達障害には明確な違いがあると本書では言っています。
そこで、上記2つの違いを見ながら、HSCの特徴について理解を深めていきましょう。
◎HSCと自閉症スペクトラムとの違い
アーロン博士は、HSCと自閉症スペクトラムの違いは、「社会性」にあると言います。
自閉症スペクトラムの子は、その場の空気や相手の気持ちを読み取ることが苦手で、時に相手の興味のないことを声高に話し続けたり、場に適さない行動に没頭し続けることがあります。
一方HSCは逆に、その場の空気や相手の気持ちに敏感です。周囲の情報や刺激が多すぎてパニックになったりしていなければ、HSCの子どもはむしろ場の雰囲気や相手の意向に合わせようと努力するでしょう。
◎HSCと注意欠如・多動性障害との違い
アーロン博士は、HSCの場合、気がそれたとしても、課題を終わらせるとうことについての注意も十分払っているため、再び注意を戻し、課題に取り組む場合が多いと言います。一方、注意欠如・多動性障害の場合は、気がそれたまま、課題に向き直ることに支障が出てしまう場合が多いと言います。
上記をまとめると
✓HSCと自閉症スペクトラムとの違い
⇒相手の気持ちを汲み取れる社会性があるかどうか
✓HSCと注意欠如・多動性障害との違い
⇒注意が散漫になっても、集中力を取り戻せるかどうか
このあたりを意識して子どもの様子を見ると、HSCか発達障害かの違いが理解できるかもしれません。
またHSCは心理学の概念ですが、発達障害に関しては精神医学の領域です。もし、気になることがあれば、自己完結せず専門家の人(小児精神科医や臨床心理士など)に必ず相談するようにしましょう。
学びポイント②:「指示・命令形」より「質問形」の言い方をする
結論として、HSCの子とは「指示・命令」ではなく「質問形」で接していきましょう。
なぜなら、HSCの子は敏感で繊細であることから感受性がとても豊かだからです。
つまり同じ内容でも、「質問形」に変えることで子どもの受け取り方がとても変わってきます。
ではどのように受け取り方が変わるのか。
その具体例を本書から引用して紹介します。
「宿題しなさい!」(指示・命令系)
「宿題はいつする予定?」(質問形)「ジャケットを忘れないのよ!」(指示・命令系)
「外で『寒い!』とならないためにはどうしたらいい?」(質問形)「おもちゃを片付けなさい!」(指示・命令系)
「おもちゃで遊んだ後は、どうするって決めたっけ?」(質問形)
上記を読んでどのように感じたでしょうか?
おそらく
✓指示・命令系⇒高圧的に感じてしまう
✓質問形⇒自分で一度考えてみようと思う
このように受け取り方が変化したかと思います。
これは、敏感な子どもでも同じです。
質問形に変えることで、子どもは素直に受け止めやすくなり、かつ主体的に考えてくれるようになります。
もし子育ての中で「指示・命令形」になっている人は、ぜひ子どもたちに「質問や問い」を投げかけてみてくださいね。
学びポイント③:周りの大多数と比べることをやめ、目の前の子どもと付き合おう
最後は、敏感っ子を育てる親御さんのためのセルフケアについて1つ紹介です。
それは
「敏感っ子を育てる親は周囲との比較をやめる」
このような考え方を持ったほうがいいと本書では言っています。
理由としては、HSCの子は5人に1人という少数派だからです。
つまり、周囲の親たち(HSCではない子を育てる親)とは悩みがそもそも少し違います。
ただ、どうしても子育てに関して意見を押し付けてくる人っていますよね。
そんなときの対処法として、本書では以下のように説明しているので参考にしてみましょう。
敏感っ子の親として心がけたいのは、どんな関係に身を置くかを見直すこと。そして、必要のないアドバイスや言動に気づき、「受け取らない」と決意することです。
簡単にまとめると
①親同士の付き合いを見直す
②不要なアドバイスは受け取らない
この2つが大切ということですね。
また「①親同士の付き合いを見直す」に関しては、敏感っ子のための「親の会」というのもあるそうです。
ひとりで抱え込んでしまっている人は、上記のような同じ境遇の会に参加して自分のことも大切にしてあげましょう。
『敏感っ子を育てるママの不安がなくなる本』のまとめ
『敏感っ子を育てるママの不安がなくなる本』のポイントについてここで、再度まとめておきます。
学びポイント①:HSCと発達障害の違い
子どもの「社会性」や「集中力」に目を向けると違いが明確になる
学びポイント②:「指示・命令形」より「質問形」の言い方をする
指示・命令から「質問形」に変えることで、子どもは素直に受け止めやすくなり、かつ主体的に考えるようになる
学びポイント③:周りの大多数と比べることをやめ、目の前の子どもと付き合おう
HSCの子は5人に1人という少数派のため、周囲の親たち(HSCではない子を育てる親)とは悩みが少し違う
実際の本書には、ここでは紹介しきれなかったすばらしい内容が盛りだくさんです!気になった方はぜひ読んでみてください。
きっと敏感な子のよりよい面に目が向けられ、子育ての不安が解消するはずです!
今回は以上です。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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